今月のことば_2025年02月

鬼は外まく豆すべて吾にあたるなんで?

鬼は外 まく豆すべて 吾にあたる なんで?

節分になると、「鬼は外、福は内」と声をあげながら豆をまきます。

鬼を追い払おうと、外へ向かって勢いよく豆を投げているはずです。

ところが、この一句では不思議なことが起こります。

「鬼は外 まく豆すべて 吾にあたる なんで?」

外へ向かってまいたはずの豆が、なぜか全部、自分に当たるというのです。

「なんで?」

思わず笑ってしまう光景ですが、笑っているうちに、「これは私のことかもしれない」と気づかされます。

私たちは、人の欠点や過ちにはよく気がつきます。「悪いのはあの人だ」と思い、「鬼は外」と豆をまいているつもりです。

ところが、その思いは巡り巡って、自分自身を苦しめています。人を責めているつもりが、自分の心を荒らし、人を裁いているつもりが、自分の姿を映し出していることがあります。

鬼には鬼の自覚がないように、私もまた、自分の姿はなかなか見えません。

だからこそ、外へ向かってまいたはずの豆が、いつの間にか私に当たっているのでしょう。

仏さまは、「あの人が鬼だ」と教えられるのではありません。

「まず、自分の姿を見つめてごらん。」

そう、静かに呼びかけてくださっているように思います。

節分は、鬼を追い払う日であると同時に、自分自身を見つめ直す日でもあるのでしょう。

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