
2026年02月
自灯明 法灯明
他人に頼らず、教えにであった自分自身と正しい教えを道しるべにして生きなさい
お釈迦様(最後のお説教)
自灯明 法灯明
「自灯明 法灯明」は、お釈迦様が入滅を前に弟子たちへ残された最後の教えとして伝えられています。
この言葉を目にすると、「他人に頼らず、自分の力で生きなさい」という意味に受け取られることがあります。
けれど、本当にそうでしょうか。
人は、一人では生きていけません。
家族に支えられ、友人に励まされ、多くの人のおかげで今日を迎えています。困ったときには助けてもらい、悲しいときには寄り添ってもらう。そのことまで否定している教えではありません。
では、お釈迦様は何を伝えたかったのでしょう。
私たちは、自分に都合のよい人の意見に流され、世間の評価に振り回されることがあります。「あの人が言うから」「みんながそうだから」と、自分で考えることを忘れてしまうことも少なくありません。
だからこそ、お釈迦様は「法灯明」と続けられました。
自分勝手な考えを頼りにするのではなく、まず仏さまの教えに照らしてみなさい。その教えに出遇うことで、自分のものの見方や考え方が問われていくのです。
浄土真宗では、聞法を大切にします。
教えを聞くたびに、「自分は正しい」と思っていた心が揺さぶられ、「そういう私だったのか」と気づかされることがあります。
その積み重ねの中で、自分を照らす灯がともされていくのでしょう。
人生には迷いがあります。
だからこそ、自分だけを信じるのでもなく、人の声に流されるのでもなく、仏さまの教えを道しるべとして歩んでいきたいものです。
その灯は、暗闇を一度に消し去るほど強い光ではないかもしれません。しかし、次の一歩を照らすには十分な灯なのです。
