
助けあわねば生きてゆけないのも人間の生活であるが
傷付けあわずに生きてゆけぬのも人間であります
この言葉を読んだとき、真っ先に思い浮かんだのは親子のことでした。
親子だからこそ遠慮がありません。
「これくらい言っても大丈夫だろう。」「親子だから分かってくれる。」そんな思いから、ついきつい言葉を口にしてしまうことがあります。
悪気があって言うわけではありません。しかし、その何気ない一言が、相手を深く傷つけてしまうことがあります。
それでも親子は、お互いに支え合わなければ生きていくことはできません。
親子だけではありません。夫婦も、兄弟も、友人も、職場の仲間も同じです。人は助け合わなければ生きていけません。しかし、その一方で、最も身近な人を傷つけてしまうのも私たち人間です。
だからこそ、この言葉は、人間の現実をそのまま語っているのでしょう。
「助けあわねば生きてゆけないのも人間の生活であるが、傷付けあわずに生きてゆけぬのも人間であります。」
仏法は、「人を傷つけてはいけません」と教える前に、「私は人を傷つけてしまう人間でした」と、自分自身の姿に気づかせてくださいます。
その気づきがあるからこそ、「ごめんね」と言えるようになり、「ありがとう」と伝えることもできるのでしょう。
傷つけ合うことのある私たちだからこそ、互いを思いやり、支え合いながら生きていきたいものです。
