
お客様も人間です
先日、市内電車に乗っていると、「従業員が神様です」という広告が目に入りました。
人手不足の今、「働きに来てください」という思いを込めた広告なのでしょう。その気持ちはよく分かります。
しかし、「神様」という言葉には、少し違和感を覚えました。
「お客様は神様です」という言葉も、本来は三波春夫さんが、お客様を神聖な気持ちで迎え、自らを戒めるために使われた言葉だといわれています。
ところが、その言葉だけが一人歩きし、「お客様は何をしても許される」というような誤った受け止め方が広がり、いわゆるカスタマーハラスメントの一因にもなってしまいました。
同じように、「従業員が神様です」という言葉も、いつか違う意味で受け取られてしまうのではないかと、私は少し心配になります。
人間は、神様ではありません。
お客様も、従業員も、経営者も、みんな人間です。
だからこそ、間違えることもあれば、助けてもらうこともあります。
互いに支え合い、互いに謝り、互いに感謝しながら生きていく存在です。
誰かを神様にする必要はありません。
大切なのは、どちらが上か下かではなく、お互いを一人の人間として尊重し合うことです。
私は、「神様です」という言葉よりも、「人間です」という言葉の方が、人を大切にする心が伝わるように思います。
