4月8日はお釈迦さまのお生まれにならられた日「花祭り」を催しお祝いする日です
4月8日は、お釈迦さまのお誕生をお祝いする「花まつり」の日です。花まつりは、仏教寺院だけでなく、多くの仏教系の幼稚園や保育園、学校などで広く行われています。皆様方も各家庭でお祝いのケーキなどを食べてお祝いしませんか。
お釈迦さまは、今からおよそ2500年前、現在のインド国境に近いネパールの地、ルンビニーの花園でお生まれになりました。お釈迦さまの誕生日のお祝いを「花まつり」というのはこのためです。
シャカ族の王子としてお生まれになったお釈迦さまは、「ゴータマ・シッダールタ」と名づけられました。お生まれになってすぐに7歩進み、右手で天を、左手で地を指差し「天上天下唯我独尊」と宣言されたと伝えられています。これをいろんな事を飛ばして極端に訳するならば、私たち一人ひとりかけがえのない尊いいのちをお借りして生きているんだとなります。またお釈迦様ががお生まれになったとき、そのことを祝った竜王が甘露の雨、すなわち甘い雨を降らせたとも伝えられています。ですからそのことを模して花まつりの時お釈迦さまに甘茶をおかけするのです。
思いを巡らせれば、私達は皆、お釈迦さまと同じように、誰にもかわることの出来ない、かけがえのない「いのち」を生きている事に気づくことでしょう。人類が誕生して以来、数え切れないほどの人々が生き、また現在、数十億の人々が共に存在しているなかで、誰一人として「わたし」と同じように生き、悩み、考え、行動する人はいないのです。人生を変わってくれる人もいません。またみんなかけがえのない「いのち」をいただいて生きているのです。しかしいつの間にか人と比べ優劣をつけ喜んだり落ち込んだりしてしまっています。世界を見渡せば今どこかで正義の名の下で殺し合いが繰り返されているのです。本当に悲しむべきことです。
4月8日は、お釈迦さまの誕生をお祝いすると同時に、それぞれの「かけがえのないいのちの尊さ」に眼を向け、正しく生きることをお誓いする日にしたいものです。世界人類が違いを認め合いながら尊いいのちを生きる仲間として生きなければならないことに気づく日にしたいものです。