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年頭によせて
                               住職 青井和成
 二〇二一年という年を迎えました。昨年のことを忘れて新たな一歩を踏み出したいと思ってしまう昨年でしたね。新型コロナウィルスの感染症が大流行し、いままで当たり前にできていたことが突然にできなくなった年でした。また世界的なこの感染症大流行により東京にて行われるはずだったリンピックも一年延期になってしまいました。この感染症の大流行が昨年で終わってくれればよかったのですが、どうもそうではなさそうですね。ワクチンも各国で生産されているそうですが、それが私たちのところにまでやってくるのはいつになるののでしょうか。こんなことを考えてばかりいるとせっかくの新年なのに暗くなってしまいますね。
 私たちの宗祖親鸞聖人は「円融至徳の嘉号は悪を転じて徳と成す正智」と聖人の主著いわゆる『教行信証』に書かれています。私たちに先祖の方々が私たちに残してくださった南無阿弥陀仏は悪を転じて阿弥陀如来の徳となる智慧であるといわれています。悪がコロッと善に変化するというわけではありませんが、念仏を称えることによって私たちが悪だと思っていることの中から仏様のはたらきを感じさせてもらえるようになるといわれていると私は受け取っています。新型コロナウィルス感染症のことでいえばこのコロナ禍を見つめると私たちが本当に生きていく中で大切にしていかなくてはならないことが知らされてくるということなのではないでしょうか。ただただ怖がっているだけではなく、怖がりながらも今おきていることをしっかり見つめることが大事だと感じています。
 昔やっていたテレビアニメの一休さんのように「一休み一休み」して立ち止まり、今までを振り返りながらこれからを考えることが大事だと思うのです。

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