264 御文をいただく 其の三七 五帖目第三通⑤

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弥陀の誓いゆえ


生死の苦海ほとりなし
ひさしくしづめるわれらをば
弥陀弘誓の船のみぞ
のせてかならずわたしける
これは私たちの宗祖親鸞聖人がお作りになったうたです。阿弥陀如来の救いを船にたとえられて歌っておられます。私たちの南無阿弥陀仏と念仏申し往生を願う歩みは体を鍛えたり精神を鍛えたりして目的地までゆける体をつくあげて私たちの努力や能力によって目的地までゆくような教えではなく、目的地まで船で行くようなものだと教えてくださっているお歌です。今親鸞聖人が生きておられたならばもしかしたら、弥陀の救いを飛行機や新幹線のようなものだとお喩えになられたかもしれません。走ったり歩いたりして目的まで行くのではなく、舟や新幹線に乗れば、後はお任せ、座っていれば阿弥陀さんが目的地であるお浄土まで運んでくださるということです。なぜ歩いたり走ったりせずとも乗ってしまえばあと座っていれば目的地まで行ってしまう船のようなものなのかといえば私を浄土に生まれさせるというのが阿弥陀仏という仏様の仕事だからです。このままでは救われがたき私たちをなんとかすくい取らなければならないと強く願われわざわざ仏となられた仏様の願いだからです。この船に乗るまではなかなか本当に目的地に着くのか信じがたく乗る勇気が湧かないのが私たちですが、ここに乗る勇気も私に阿弥陀如来様は植え付けようと努力なさっておられます。