124 お内仏のお世話④ お供え

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 仏様にはお供えをします。お供えを言い換えればお荘厳ともいいます。簡単に言えばお飾りです。お供えをすることとお飾りをすることは同じ意味だと受け取ってもらって結構だと思います。平生のお供えとしてお花、香り、灯火、の三つをいたします。そしてそれをお供えするための道具を三具足といいます。三具足は仏様をお飾りする最低限必要な道具、仏具であります。
 大谷派(お東)では、ろうそくを立てるための燭台は伝統的に鶴と亀を形取ったものが用いられています。そして香炉は線香を焚くための土香炉と、焼香、すなわち香木を燃やして香りだだすときに使う金香炉の二種類を用います。鶴亀の燭台一つ、香炉二種類、お花を飾る花瓶、合計四つの仏具を平生用います。
 本願寺派(お西)の場合は大谷派のように鶴亀の燭台を用いることはあまりありませんが、それ以外は基本的に同じです。ただ仏壇が大きい場合は五具足といって、燭台と花瓶をそれぞれ一対にしてお飾りする場合もあります。
 仏様をお飾りするときに一番大事なことは、どれだけ正しい形にするか、ということではないと私は思っています。私がお飾りをするとき一番大切にしているのは、どれだけ仏さんにふさわしいか、似合うかということです。
 私たちも服を着たりして自分を飾ることがありますが、別人になるように飾る場合と、自分の個性を引き立てるような飾り方があるのではないでしょうか。お化粧の場合でも別人のようにきれいになる場合と、その人らしさが際立ってきれいに見える場合があるんではないでしょうか。皆さんはどちらが好きでしょうか。私は…。
 食事をごちそうになったときどれだけ豪華な御馳走を頂くことよりも自分が好きなもの、くちにあうものを御馳走してもらうことが嬉しいように、仏さんのお飾りやお供えは私たちが出来る範囲で似合う、そしてふさわしいものをするべきであると私は思っています。
 仏様にふさわしいかどうかということがわかるためには仏さんと出遇い仏さんをよく知らなければいけません。私たちの勝手な思いで、自分よがりでお飾りやお供えをしていてふさわしくないということもあるのではないでしょうか。
 仏様の教えを聞き続け、お仏様の尊い願いに出遇う、この道を歩み続けることでしか本当に仏様に出遇うということはあり得ないことでしょう。また、先輩方のお荘厳の仕方を引き継ぎながら、私はこうやったら良いというお飾りをして、先輩かたがたに批評をしてもらう。また逆に自分の思いを形に表しながら、先輩方のお飾りを参考にして先輩達の心に出遇う。仏教が伝わってきた歴史と自分が出遇うということの中でしかホンモノにはであえないことでしょう。

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